CheckMark EAは、複雑なエントリーロジックを持つ自作EAとして運用されてきましたが、2025年に入り安定性に課題が見られるようになりました。この記事では、v2.0への改善ポイントと検証結果をまとめます。
改善の背景と課題
・課題①:トレンド発生後のエントリーが多く、タイミングが遅れがち
・課題②:含み益ポジションが利確されず、ストップロスにかかってしまうケースが多発
・課題③:PF(プロフィットファクター)が1.20を下回る期間が長かった
追加ロジック
これまで決済ロジックはエントリーロジックの反転としていましたが、決済専用ロジックを組み込むことにしました。
イメージとしては、エントリーに移動平均線を使っているため、決済もこの移動平均線を使いながら、かつちょうどよい塩梅で決済されるように、<中長期平均線とローソク足のクロス>を実装することにしました。
改善ポイント(CheckMark v2.0)
改善前のデータでは、プロフィットファクター:1.20だったので、この数字をまずは超えることをターゲットとします。
テスト期間は2015年1月1日~2024年12月31日としています。
損益グラフについては改善前にはとくに期間前半で少し落ち込みがあり、利益が出ていない期間が長かったです。基本的に右上がりの曲線になることを目指します。
1stステップ 決済ロジック実装
決済ロジックを実装しました。実際には設定値を何パターンも見てみましたが、最も結果のよさそうな数値を採用しています。(パラメーターは隠します、申し訳ありません)
PF値は若干悪くなっていますが、損益グラフが期間前半の谷部分も影響を抑えることができ、右上がりになっています。

2ndステップ:設定値最適化
決済ロジックの実装に伴い、エントリーロジック設定値の最適化も行いました。
こちらも何パターンも試していますがPF値の大きさよりもグラフの形状を重視しました。
PF値、損益グラフともに改善できました。
今回の変更による効果として、より安定して利益が狙えるロジックになったと考えています。

追加テスト
改善前後で2025年1月~5月の結果を比較します。
改善前は2025年に入り安定感がなく、5月時点損益マイナスになっています。
一方で改善後であれば、やはりバックテストと比べると悪い結果になっていますがわずかに利益が出ています。
このあと9月末まで期待通りの結果が出るようであれば、GOGOJUNGLEでの販売を行う予定です。それまでは私のポートフォリオの入れ替えして、結果をみていきます。
2025年(5月末まで) | 改善前 | 改善後 |
PF | 0.84 | 1.02 |
勝率 | 21.52% | 25.12% |
取引数 | 395 | 505 |
損益 ベースロット0.03の場合 | -42,257円 | 6,289円 |
まとめ:CheckMark v2.0は“決済改善型EA”として再構築中
CheckMark EAは、複雑なエントリーロジックに加え、決済専用ロジックを導入することで、より安定した運用を目指しています。PF値や損益グラフの改善も確認できており、今後のフォワードテスト次第では、実戦投入や販売も視野に入ります。
EA開発は「ロジックの追加」だけでなく、「パラメータの最適化」と「検証の積み重ね」が鍵。今後は、フォワードテストの結果や、他EAとの比較も紹介予定です。